モコナがタチコマを作ったら

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xxxHOLiC・戻<レイ> 連載第42回

2015.06.29 (Mon)
ミセの一室で三味線を持った四月一日と八百比丘尼が向い合って座っている。

「言葉で脅し、宥め賺すより現物で釣ったほうが早い事もありますから」
四月一日の言葉に反応して三味線が『びぃん』と一声鳴く。
「それだけのものを贈られるに相応しいってことで」
今度は『びぃん びぃぃん』と続けて三味線が鳴く。
「そうそう 褒めてる褒めてる」

四月一日と三味線のやりとりを見て八百比丘尼が口を開く。
「・・・相応しい んでしょうか」
「女郎蜘蛛ですか」
「・・・色々くれるんです 髪飾りも、指輪も、服や靴も 欲しいと言わなくてもたくさん」
「・・・貴方はそれを受け取ってどう思いますか」
「・・・困っていると思います」
「迷惑ですか」
四月一日の問いに首を振る八百比丘尼。
「でも・・・」
「でも?」
「・・・痛くなることがあります」
「何故でしょう」
「何故・・・」
八百比丘尼はすぐには答えず自分の気持ちを考えている。
「・・・・・・」
そして、答えを見つけたように呟く。
「・・・返せないから」

「たくさん たくさん貰っても 私には返せないから 私は何も持ってないから」

「返せないから 痛い、と」
「そうですね」
「つまり 返したい、と いうことですね 女郎蜘蛛に」
「はい」

「何故でしょう」
「何故」
「貰ったものをそのままにしておくのは 居心地が悪いですか?」
「いえ、特には 今までも色んなひとに色んなものを貰いましたけど 返せる時のほうが少なかったから みな 先にいなくなってしまうから」
「でも 女郎蜘蛛には返せないと痛い、と」
「痛いです ここが」
女郎蜘蛛が胸に手を当てる。
「それは 女郎蜘蛛にだけですか」
「・・・昔 あったかもしれません でも もう遠すぎて朧です」
「では最近では」
「そうですね ・・・だけ、です」
「もう初めて会った時のように 殴られてもいいと思ったりしてませんか」
「思いません」
「何故」
「・・・嫌がるから」
「女郎蜘蛛が嫌がるから?」
「嫌がると 私も嫌だから」
「だったら大丈夫です ・・・何も持っていなくても 貴方が存在てくれる事が一番でしょうから」
「・・・貴方もそうなんですか それとも 誰かが貴方にそう言ったんですか」
「何故・・・」
「とても懐かしそうな でも寂しそうな顔をしていたから」
「そう・・・ ですね」
四月一日の思いには、たくさんの蝶が飛んでいる。
「そう言ってくれたひとが居ました」

「・・・分かったような気がします あの人が私をここにお使いに出した理由が」
「無駄足でなかったのなら良いのですが」
「対価を渡さないと」
八百比丘尼の差し出した手には、あの赤い真珠。


連載第42回でした。
今回の四月一日は心理カウンセラーでしたね。『Dr.倫太郎』にでも影響されちゃったんでしょうか。


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